タイヤの寿命を少しでも延ばすためのメンテナンスを取り入れましょう。
タイヤのローテーション
タイヤの状態を良好に保つためのメンテナンスの一つとしてローテーション(位置交換)があります。タイヤは、前後左右で同じようには磨耗してくれません。5,000~10,000㎞走行ごとに推奨されるローテーションの目的は、タイヤ4本の摩耗を均一化することです。走行中の快適性や安定性を向上させ、タイヤの寿命を1年ほど延ばすことができます。車両の使用条件および磨耗状態に応じて定期的な位置交換をおすすめいたします。ただし、回転方向、取付け位置を指定されたタイヤ及び前後で異なるタイヤが装着されている場合は、当該車両の取扱説明書等に従ってください。
タイヤ洗浄の基本
ホイールと異なりタイヤの素材はゴムであるため、強力な洗浄剤を使うことで劣化を招く場合があります。よほどの汚れでない限りは、水洗いが推奨されます。
ワックスは水性を推奨
油性ワックスやケミカル品は、深い色艶と光沢が出せ、水や汚れを弾くことが特徴です。低コストで効果も持続します。しかし、タイヤの寿命を考えた場合、化学薬品がもたらす劣化の影響を無視できません。対して、シリコンを水で乳化分散させた水性ワックスは、シリコンの膜がタイヤ表面を保護して汚れや劣化を防止する効果が期待できます。油性ほどの艶や光沢は出せず、持続効果も劣りますが、タイヤには優しい成分です。
タイヤ保管時の注意点
タイヤ劣化のスピードは、保管方法によっても大きく変わります。全てのゴム製品は、紫外線により劣化が促進されます。直射日光を受け続けるとゴム表面にヒビ割れが発生しますので、タイヤは暗く涼しく熱源から避けて保管してください。ホイール付き状態で保管する場合は、空気圧を半分程度にして横積み(タイヤ側面を寝かせて積み上げる)が推奨されます。なお、再使用時の際には、指定の空気圧に戻してください。また、タイヤ単体で保管する場合は、縦に並べて(タイヤ側面を起こして)の保管が推奨されます。その際、雨水がタイヤ内部に侵入すると、スチールベルトを痛めてしまうケースがありますのでご注意ください。